MRI検査について
MRIとは磁気共鳴画像 Magnetic Resonance Image の略で、X線CTとの違いは、X線ではなく磁気を使った検査です。人体を強い磁場の中にいれ、ある周波数の電磁波を流すと人体の水素原子と磁気共鳴し、このときの原子の状態を受信しコンピューターによって画像化します。この検査で得られる画像は横断面だけでなく、縦・斜めとあらゆる断面、角度での撮像が可能です。
またX線検査では造影剤を使用していた血管・胆のう胆管・脊髄などの撮像も造影剤なしで痛みもなく簡単に検査ができます。
当院では、平成23年12月に、日立製 ECHELON RX1.5テスラMRIを導入いたしました。以前のMRIと比べ、高解像度で最新の撮像方法が可能となり、超急性期脳梗塞の描出や造影剤を使わず血管の描出などが高解像度の画質で行えるようになり、診断能が大幅に向上いたしました。
検査時間は20分~30分、造影剤を使用した検査は40分位です。
MRI検査をお受けいただくにあたり注意事項がございます
検査することができない方
下記項目に該当される方は検査を受けることができません。必ず確認して頂き、該当する場合は主治医または検査担当技師まで申し出てください。
- 心臓ペースメーカ・人工内耳・神経刺激装置を装着されている方。
- 体内装着物のある方。
脳動脈クリップ・人工心臓弁・冠動脈ステント等ただし、可能なものもあるため要確認 - 入れ墨を入れられている方。(一部に火傷の恐れがあります)
- 眼球内金属粉・体内金属破片など入っている可能性のある方。
- 妊娠初期または可能性のある方。
注意すること
下記のものは検査室内に持ち込めません。
- 時計
- 入れ歯
- カイロ
- レキバン
- ヘアピン
- ネックレス
- ピアス
- 携帯電話
- 補聴器
- 各種カード類など
金属類は磁力によりMRI装置に引っ張られ大事故に繋がります。また電磁波により発熱する場合があります。
- 検査当日の化粧はお控えください、検査に支障をきたす場合があります。特にアイシャドウ・マスカラなどは、画像の歪みや火傷の恐れがあります。
- コンタクトレンズは、画像の歪みや火傷の危険性がある為、検査前に外していただきます。
- その他、御不明な点は下記までお問合せ下さい。
MRI検査の種類と前処置
頭部MR
- 【単純撮影】(造影剤を使用しない)
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検査方法 体位:仰臥位でベッドに寝てもらい、頭部をベルトで固定し撮影を行う。 前処置 特になし 検査所要時間 約20分
- 【単純・造影撮影】(造影剤を使用する)
-
検査方法 体位:単純と同じ体位で行う。
単純撮影終了後、直ちに造影撮影を行う。前処置 絶食 検査所要時間 約35分
頚椎MR
- 【単純撮影】(造影剤を使用しない)
-
検査方法 体位:仰臥位でベッドに寝てもらい、頭部・頚部をベルトで固定し撮影を行う。 前処置 特になし 検査所要時間 約20分
- 【単純・造影撮影】(造影剤を使用する)
-
検査方法 体位:単純と同じ体位で行う。
単純撮影終了後、直ちに造影撮影を行う。前処置 絶食 検査所要時間 約35分
腰椎MR
- 【単純撮影】(造影剤を使用しない)
-
検査方法 体位:仰臥位でベッドに寝てもらい、下腹部をベルトで固定し撮影を行う。 前処置 特になし 検査所要時間 約20分
- 【単純・造影撮影】(造影剤を使用する)
-
検査方法 体位:単純と同じ体位で行う。
単純撮影終了後、直ちに造影撮影を行う。前処置 絶食 検査所要時間 約35分
骨盤部MR
- 【単純撮影】(造影剤を使用しない)
-
検査方法 体位:仰臥位でベッドに寝てもらい、下腹部をベルトで固定し撮影を行う。 前処置 特になし 検査所要時間 約25分
- 【単純・造影撮影】(造影剤を使用する)
-
検査方法 体位:単純と同じ体位で行う。
単純撮影終了後、直ちに造影撮影を行う。前処置 絶食 検査所要時間 約35分
乳房MR
- 【単純撮影】(造影剤を使用しない)
-
検査方法 体位:単純と同じ体位で行う。
単純撮影終了後、直ちに,Dynamic造影撮影を行う。前処置 絶食 検査所要時間 約40分
股関節MR
- 【単純撮影】(造影剤を使用しない)
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検査方法 体位:仰臥位でベッドに寝てもらい、下腹部~足をベルトで固定し撮影を行う。 前処置 特になし 検査所要時間 約25分
膝関節MR
- 【単純撮影】(造影剤を使用しない)
-
検査方法 体位:仰臥位でベッドに寝てもらい、下肢をベルトで固定し撮影を行う。 前処置 特になし 検査所要時間 約25分
MRCP
- 【単純撮影】(造影剤を使用しない)
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検査方法 体位:仰臥位でベッドに寝てもらい、腹部をベルトで固定し撮影を行う。 前処置 絶飲食 検査所要時間 約30分